テーマ 78 管理職者として仕事に対する考え方の座標軸を持つ
■正しい取り組み姿勢が自分を際立たせる
アメリカに世界一の営業マンとしてギネスブックに記録されている
ジョー・ジラード氏という方がいらっしゃいます。
1963年から1978年の約15年間で
13,001台の乗用車を売った方で、
それもすべて個人相手で、
1973年には年間で1425台、
最も多い月で174台を売ったとのことです。
その方の言葉に下記のようなものがあります。
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「お客様へのサービスには、骨身を惜しみませんでした。
もう一台売る暇があれば、アフターサービスに徹しました。」
「どんなお客様でも、一生懸命尽くしているうちに大好きになるものです。
いつでもお客様に好きです、愛していますといい続けてきました。」
「よい評判が広まれば必ず返ってきます。
そのためには、まず、お客様のことを考えることです。」
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このようなお話を聴くと、改めて仕事というのは、
仕事に対する考え方、仕事への取組み姿勢が
重要ということが分かります。
短期的な利益に惑わされることなく、
お客様に尽くすということ、
仕事の基本に忠実に取組むということが、
結局大きな成果を得られるとともに、
自分を際立たせることができるのだと思います。
別な視点でみますと、こういったことが、
真に戦略的な判断、決断なのだとも言えます。
■管理職者にとっての大道と畦道
「松下幸之助氏著 物の見方、考え方」
という本の中に下記のような言葉あります。
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多くの人が成功しないのは、
大道があるのに無理に畦道をあるいていくからである。
目の前に大道があるのにこちらのほうがよさそうだ、
などといって畦道をとおれば、溝に落ちたり、
落ちないまでも道が悪いから、
なかなか進まないということになる。
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実務的には、管理職者の方にとっての大道と畔道は、
下記のようなことになるかと思います。
*管理職者にとっての大道
・無から有を生み出し、新しい現実をつくる
・新しい現実をつくるために、管理職者として
本来行うべきことを考え抜いて、自ら目標を設定し、結果をつくる
・執念、執着を持って目標達成に取り組む
・公私を厭わず勉強する
*管理職者にとっての畦道
・コンプレックス、優越感、傲慢などマイナス思考で仕事に取り組む
・勉強しない
・失敗の恐怖から逃げる
■仕事に対して自分なりの座標軸、考えを持つ
大変な思いをして仕事をしている最中は、
成長を実感できないかもしれません。
無駄なことをしているのではないかという
不安にかられることもあります。
ハードな環境で仕事を行いますと、
時間のない中での効率の良い仕事の仕方、集中力、
あきらめずに最後までやり抜く姿勢、成功体験など
多くのものが得られるのも事実です。
以前、ある経営者の方が、
「仕事を一生懸命行うということは、
すぐに成果にならなくても、行った仕事は、
神様に預かってもらっているのと同じことです。
タイミングの良いときに神様はいろいろな形で、
おまけをつけて返してくれるものです。」
とおっしゃっていたことがあります。
仕事に挑戦していくというのは、
勇気が必要なことと思います。
管理職者になった以上、
自分なりの座標軸、考えを持つことが必要です。
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